踏ん張る地面などない宇宙空間のような地底。さしもの白蓮とて、これを止めるすべはない。いくら身体強化をしたところで、空中で宙ぶらりという事は無意味になってしまうからだ。

白蓮「○○さんっ、何か攻撃して彼女を止めないと、このままでは……」

よし、こうなれば遠距離まで届き高い火力をたたき出せるフォトントーピードを使うしかない。俺は流れに翻弄されながらロックオンサイトにお空を捉えようとするが、駄目だ。ここまで流されてしまってはまともに狙いなど付けられるはずもない。

お燐「早く撃つんだ! 狙いが付かない? 問題ないよ、今のお空は何でも吸い込む」

そうか、そもそも狙いをつける必要なんてない。逆にこのミサイルをたらふく食わせ放題ってことじゃないか。ならば躊躇することない。何度もトリガーを引き、1発1発撃ちこんでいく。

光を散らすミサイルはこのお空の流れに吸い寄せられるように進んでいき、そして着弾した。よしっ! 全弾命中した……が、全然効いている気配がない!

貴方「なんてことだ、あれでも火力が全然足りないというのか……。フォトントーピードを越える威力を誇る兵装だなんてレイディアントソードしかない。だが、間合いに入るには……」

俺は青い刃を取り出し、お空を睨む。だが無謀すぎる作戦だ。あのアールバイパーよりもはるかに巨大な太陽の上で仁王立ちするお空だけをレイディアントソードで斬りつけるなど。

チャンスは一瞬、それもこうやってブン回されながら吸い寄せられている都合上、来るか来ないかすら分からないチャンス。そんなものに賭けるのはあまりに危険だ。

お燐「お兄さんっ、あれっ!」

火車の指さす方向を見ると俺は驚愕した。一足先に吸い込まれ始めていたバイドが今まさにお空に取り込まれようとしていたのだ。

バイドシステムα「ああああっ……! 近接武器は駄目だ! 触れた途端に飲み込まれちまう!」
提督「あ……アルファ!」

バリバリとその肉塊を貪り食うは人工太陽から盛り上がった火柱。ここは地獄、地獄の鴉の力を得た太陽は亡者の肉をついばむが如くバイド戦闘機をまるで食っているように焼き尽くしていく。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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