一体化しつつありながらも彼は助けを求め続けるが、手段が思い浮かばない。後ろ半身を太陽に取り込まれたバイドシステムαはいよいよ助からないと覚悟を決めたのか、泣き叫ぶのをやめた。
バイドシステムα「もう、助からないな。でもな、俺はバイドだ。敵を破壊して破壊して……そういう生体兵器なんだ。最期の最期くらいは抗わせてもらう!」
くすんだ紫色の光がバイド戦闘機を覆う。これは、エネルギーを貯めているんだ。
バイドシステムα「ウォォォォッ! デビルウェーブ砲っ!!」
這いよるバイドの形をした波動が迸ったのだろうか、一瞬だけお空が紫色に染まり、そして怯んだ気がした。対するバイド戦闘機は自らの波動エネルギーに耐えうるだけの体力が残っていなかったのか、バラバラと砕け散ってしまった。
バイドシステムα「提督、○○、ひじりん……。思い出すんだ……、基本に立ち返るんだ。『対バイド戦における最も有効な攻撃、それ……は……』」
全てを言い切る前にその肉体は完全に崩壊し、炎に包まれていった。バイドシステムαの、ジェイド・ロス少将の最後の部下の最期である。だが、俺達には分かった。彼が何を言わんとしていたのかを。
貴方「この続き、分かるぞ。『バイドをもって』……」
提督「『バイドを制することである』。そうか、フォースだ!」
ウムと頷いてギンと敵を睨む提督。だが、既にジェイド艦隊にフォースは残されていない。
提督「しかし、もはやフォースなどどこにも……」
そうだった。この艦隊は激戦に次ぐ激戦でバイド体を用いた攻防一体のオプションたるフォースをすべて失っていたのだ。
白蓮「そんな、せっかく糸口が見えてきたというのに……」
白蓮も声を失っていた。太陽がかなり大きく、いや、俺達が近付いたからだけではない。周囲のバイド体を吸収して人工太陽がさらに大きさを増しているのだ。このままでは俺達もあのバイド体に用に吸収されて……。
貴方「いや、まだ手があった。提督、フォースならあるぞ!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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