提督「ありがとう、私のわがままを聞いてくれて」

静かにそう口にすると提督は俺達を太陽の元まで誘導する。

琥珀色なところを除けば本当に精巧な宇宙空間の幻。その美しさに思わず俺は息をのんだ。そう、景色を楽しむ余裕があったのだ。というのも奴は「琥珀色の瞳孔」は何も攻撃を仕掛けてこないのだから。ただただその恐ろしげなドス黒い眼光をこちらに向けるだけで。

早苗「もしかして私達が近づいてくるのを待っているのでしょうか?」

天王星、土星、木星と難なく通過していきそこから戦神を彷彿させる火星、そして水の惑星を通り抜ける。

あと2つの惑星を経てそして最後には太陽、つまり瞳孔の目の前までたどり着ける。だが突然周囲で霞がかかったように視界が悪くなる。さっきまでは遠くまでよく見えていたというのに。

貴方「これは……バイドの精神攻撃か!?」

霞はさらに濃く立ち込め……いや、何かの形に映りこんでいる。それはヒトの形をしていた。それがどこかへ駆け寄っているのだ。

お燐「反対側にも同じような影がっ」

その声のする方向へ視線を向けると、確かにもう一つヒトの形をした影。よく見るとそれが男女のペアであることが分かる。

早苗「ま、まさかっ……///」

そして駆け寄る二人は抱き合うと、絡み合い愛し合った……。

白蓮「えっ、えっ? なんで……///」

反射的に顔を伏せる白蓮と手で顔面を覆う早苗。いや、早苗さんは指の隙間からその様子を見ていた。一方神奈子はフムと顔をしかめながら考え込んでいた。

神奈子「なんだい、子作りのシルエットなんて出してさ。人間の赤子みたいにバイドも人が生み出したとか言いたいのかい? バカらしい!」

今も夜の営みを続ける男女のシルエット。その中心に感情のまま御柱をブチ込むのは神奈子。ブンと低いうなりを上げて突っ込んでいった御柱はまるで水面に波紋を立てたかのように空間をゆがめていった。「男女の愛の確かめ合い」を映していた霞もそれに伴い大きく揺らめくと、最後には消えてしまった。

貴方「これは……!」

そして真の姿を現したのだ。琥珀色をしたすべての元凶が……!




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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