得体のしれない恐怖におののき後ずさりする俺に白蓮は伝えてくれる。

白蓮「あれがサトリ妖怪です。人の心の中をのぞき込む……ね」

正体が分かったところで自由に思索できなくなることには変わりない。まごついているとジェイド・ロス提督がズイと前に出る。

提督「難航しているな。交渉事なら任せなさい。我々は地上から……」
さとり「あ、貴方は……! 答えなさい、貴方達は地上からバイドを呼び寄せる親玉を破壊しに来た、違う?」

先程とは違い少し焦ったかのような口調。提督は手ごわい相手だと分かったのだろうか?

提督「ふむ、話が早い。まったくもってその通りだ」

涼しい風でも吹いたかのように飄々と答える提督。さらに続ける。

提督「ある筋から空から降り注ぐバイドの種子がこの地霊殿に集まっているという情報を得た。ここの主もさぞバイドに苦しんでいることだろう。何か今回の異変を引き起こしているバイドの親玉について……」
さとり「うるさい! 貴方達に流せる情報なんてないわ! バイドなんてここにはいない、分かったらすぐに帰って!」

うーん怪しい、あまりにも怪しすぎるぞ。これではまるでバイド異変に加担する側のような反応ではないか。いやむしろ今回の異変の首謀者とも取れる。

提督「こりゃ『黒』だな。ゲインズ、準備はいいか? 今度こそ『けじめ』をつけるぞ!」
ゲインズ「御意」

格納庫からバイド戦闘機が多く展開される。対するサトリ妖怪もふわりと浮きあがる。こいつが本当に黒幕なのか? 違うとしても何かしらの形で関与している筈。聞き出せない以上実力行使で情報を得るほかない!

俺も標的を睨み、操縦桿を握り直す。さあ、戦闘開始だ!

提督「クロークロー及びゲインズは巡航艦『ボルド』を用いて前線へ! 奴と戦い時間を稼いでいる間に波動砲を撃てる者は後ろで波動エネルギーのチャージを! アーヴァンクとタブロックは前線の援護及び前線が撃ち漏らした弾幕の迎撃」

わらわらと布陣を組むはバイドの艦隊。提督の一声であっという間に陣形が完成していた。俺はというとゲインズと共に前線での作戦に従事することとなっている。

さとり「数が多いわね……」

だが心を読まれている割りにはまるで苦戦しないコンバイラたち。クロークローの牙が突き刺さり、放った弾幕も俺がレイディアントソードで迎撃するか、打ち消せずに後ろに飛んで行った弾もアーヴァンクのスケイルディフェンス弾が防いでしまう。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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