ぐんぐんと高度を上げていくと、旧地獄の全容が浮かび上がってくる。そしてそのずっと奥に見るからに怪しい洋館が静かに佇んでいたのだ。

白蓮「あれが地霊殿です」
提督「しかしここからでは黒幕から丸見えだ、どうにか見つからないように侵入したいところだが……」

遮るもののない空中にバイド艦隊がうじゃうじゃいるのだ。隠密性は皆無である。確かにこの状態で地霊殿に殴り込みをするのはリスクが大きいだろう。うかつに動く事は出来ない。

と、ここで魔力レーダーが背後に異常な魔力を観測する。振り向くとバイドの種子がなんと降り注ぐのではなく地面と平行に飛んでいたのだ。こんな動きをただの隕石がするはずない。こいつらが地霊殿の何者かに引き寄せられていることを裏付ける光景である。

貴方「こいつらに紛れて接近しよう」

幸いにもこちらに味方するバイドも少なくない。上手くカモフラージュになってくれればいいが……。

ムラサ「そうはいっても提督さんもこの船もそんなにスピードは出ないよ。普通にやっていたら後ろからのバイドの種子が直撃して結構なダメージになる」

そこで俺の出番だ。2隻の戦艦をぶつかってくる隕石から守るべく迎撃してしまえばいい。もともと戦艦であるコンバイラなら迎撃システム自体も備えているだろう。

貴方「近づいたものは弾幕やミサイルで撃ち落としてくれ。俺は周囲を飛び回ってこちらにぶつかってくる危険そうなバイドの種子を叩く」

かなりの負担を強いているのは俺にもわかっていた。だが、やらねばならぬ。俺達はバイドの種子に紛れ込み、そしてジェイド・ロス提督と聖輦船は可能な限り加速してもらいこの作戦を遂行する……。

そしてそれを効率よく遂行するためには適切な武装を装備することが必要不可欠。俺は聖輦船の甲板に一度着陸した。

貴方「にとり、兵装を変えよう。ダブル系を『ハンター』に換装してくれ」

高速飛行しながら悠長に標的など狙えるはずがない。手動で狙いを定めないといけない「フリーウェイ」では分が悪いだろう。呼びかけに応じると背中にプロペラ付きのでっかいリュックサックを背負った河童の少女がこちらに寄ってくる。

にとり「よしきた。それより背中のコレどう? 空中で安定してホバリング出来るんだ。これがあれば私の行ける場所ならいつだって武器の交換や簡易的な修理なら出来るんだ♪ 練習すれば飛んだままでも出来たりするんだよ」
貴方「なにそれ、すっげぇイカす!」

「えへへー///」とはにかむ河童の少女は次の瞬間、着艦していたアールバイパーに飛びつくとさっそく作業に入った。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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