提督「フラガラッハ砲のチャージが完了した。巻き込まれないように私から離れるんだ」

紅色の光がさらに赤みを帯びる。俺は大きく後退し、白蓮さんと共にその様子を見る。

提督「3……2……1……フラガラッハ砲、発射!」

紅色の粒子が二股の剣となり、絶大な力をもって地霊殿の屋根を貫く。見事に大穴をあけた俺達はバイドの親玉を探す。

屋敷の主がバイド異変にかかわっている可能性もある。黒幕かもしれないし、被害者かもしれない。どの道、真実を早急に確かめなければならないのだ。これも平和の為、もしも地霊殿の主が何の関係もなかった場合は……すまない。

さて、悔いることは後でいくらでもできる。砕けたステンドグラスが床に散乱するだだっ広いフロアを見回す。既にバイドが隠れている可能性もあり得る。警戒しながら進んでいると……。

提督「今何かが動いた。バイドか?」

コンバイラのサーチライトの光が踊り出す。間もなく明らかにこちらに敵意をむき出しにした影が浮かび上がった。

白蓮「猛獣!?」

そう、猛獣なのだ。トラとかパンサーとかのようなネコ科の猛獣であり、あくまで妖獣ではないようだ。のどの奥でグルルとうなり声を上げてこちらを威嚇しているようだ。

その直後、一番狙いやすそうな白蓮さんの喉元めがけて飛びかかっていたが、あらかじめ警戒していたこともあり、白蓮さんはスッとこれを回避。

猛獣はそのまま壁に激突し、そのまま動かなくなった。

白蓮「ここで飼われていたペットなんでしょうか? だとしたら悪いことをしてしまい……っ!?」

ぐったりしていた猛獣がムクリと立ち上がる。立ち上がったかと思ったら今度は空中を浮遊し始めた。

ゲインズ「もしや奴も既にバイドの……」

今度は猛獣の唸り声ではない。キィキィと甲高い笑い声が聞こえてきたかと思うと、浮遊した猛獣はまるで投げ飛ばされるように再び床にどさりと落ちた。

貴方「ああっ、お前は!?」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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