ゴーレム「キヒヒヒ。どうしたどうした、ビビってるのか? ようやく俺様の凄さに気が付いたようだな」

なおも上機嫌になるゴーレムは、触手をくの字に曲げながら腰に手を当てるような恰好でふんぞり返っていた。

ゴーレム「忘れもしねぇぞ、銀翼の末裔! テメェに目ん玉潰されて地獄に突き落とされてからだな、それこそ死に物狂いで這い上がって這い上がって……、そしたらこの地霊殿の主であるさとり様に拾われたのだ。ペットとしてな」

よく分からないが、ゴーレムは俺が仕留めた後で復活したらしい。バクテリアンのしぶとさはある意味バイドを凌駕しているし、分からない話ではない。

だが、この屋敷の主にとってこんな気持ち悪い脳みその妖怪もペットって扱いなのだろうか? というかゴーレム本人は犬猫と同列って扱いになるが、プライドはないのだろうか?

それにしても提督の言う通り色々なことをベラベラとしゃべくってる。

白蓮「あの……、それでは貴方は犬や猫と同じ扱いってことになるのですが……?」

ゴーレム「プライドなんざとうの昔にかなぐり捨てちまったよ! 憎たらしい銀翼の末裔にキツ~いの一発ぶちかます為ならな。もっとも、俺様の真のマスターはゴーファー様ただ一人。今でこそ冴えないさとり様のペットやってるが、バクテリアン軍復興の準備が整った暁には……」

次の瞬間、白蓮は身構える。もちろん俺もだ。それはゴーレムが何かを仕掛けてくる気がしたから……ではない。そんな小さなものよりもずっと強大なものが接近していたのだ。

貴方「おい、後ろ……」
ゴーレム「なんだァ? 振り向かせてだまし討ちでも仕掛けるつもりか? バレバレなんだよっ!」

俺はそんな卑怯な手を使おうとなんてしていない。実勢に迫っているのだ。大きな口と長い胴体を持った怪物がゴーレムの後ろに忍び寄るのを……。不意に怪物の口からヨダレがポタリと垂れた。

ゴーレム「水? ったく、お前らが屋根に大穴開けるから雨ざらしに……」

そうボヤくゴーレムであったが、次の瞬間奴は硬直した。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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