琥珀色の空気を切り裂いたはずの青い刃。しかし今、アールバイパーのキャノピーにビッチリとこびりついているのは赤黒色。ビチャリと飛沫したそれは俺の目の前で爆ぜたもの。

提督「なっ……○○! 気でも触れたのかっ!?」

ああ……

遠くで提督が怒鳴りつける声が聞こえた気がした。だが、俺はそこから1ミリも体も、それこそ視線さえも動かすことが出来なかった。

あああ……

正義の元振りかざすレイディアントソードは、あろうことか白蓮さんを思い切り貫いていたのだ。幻だと思って斬りかかった相手は紛れもなく本物の……

ああああ……

そのまま白蓮さんだったものは力なくドサリと落ちる。その音が、魔法がなければただの少女であるという事を嫌というほどに誇示していた。

幻に惑わされ、よりにもよって俺自身が聖白蓮を殺してしまっただなんて。

俺は何て事を、白蓮さ……ニ、なんてコとヲ…………

貴方「ああああああああああ!!!」

吹っ切れた、何もかもが。この金切声を最後に俺は俺ではなくなった。何が起きたのか、何が終わったのか、それはもはや俺には分からないし、もはやどうでもいいことであった。





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名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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