さすがにバラカスの一件は落ち着いたようであり、2体のバイドと1人の魔法使いが何かを相談しているようであった。
白蓮「なんとかしてさとりさんの隠している秘密を暴きたいのですが……」
提督「しかし我々もひじりんもトラウマ攻撃を受けると機能停止してしまう。『夏の夕暮れ』はもうゴメンだ」
バラカス「俺らも地霊殿攻略には協力は惜しまないぞ。奴に睨まれると精神攻撃を仕掛けられるんだったな。そこで唐辛子パウダーを詰め込んだ爆弾を投げつけることで……」
作戦会議か。水を差してしまう形にはなるが俺は皆の道を正すために声を張り上げた。
貴方「地霊殿の攻略は中止だ。古明地さとりと戦う必要はない!」
直後、肩に乗っかっていた黒猫が床にしなやかに飛び降りると妖怪の姿を取る。何故か「じゃじゃーん」と軽口をたたいているが、彼女の心の底の様子は俺も痛いほど分かっている。
罪袋A「ああっ、後ろに……!」
白蓮「えっ、○○さん!? どうしてお燐が……?」
ジャキと銃器を向ける音。ゲインズだ。
ゲインズ「○○殿、脅されているのか? 地底の魑魅魍魎は斯様な卑劣な策を! 頼む、そうだと口にしてくれ。でないと○○殿を撃たねばならなくなる!」
待って待って! こんなに大事になるとは思わなかった。俺はこれまでの経緯を話した。
貴方「つまり討つべきはバイドであるということ。そしてバイド汚染して遠方からバイドを呼び寄せている張本人こそ……」
提督「霊烏路空……。八咫烏とやらの力では飽き足らずバイドの力まで取り込んだ地獄鴉……」
どういった経緯でお空がバイド汚染したのかはお燐にも分からないくらいなので、ハッキリとはしないだろう。自らが望んでいたのか、それとも事故なのか。俺は後者のような気がする。お燐の話を聞く限りだと、さとりやお燐とあまり会えずに寂しがっているというではないか。
白蓮「ああ、異変の首謀者を見つけてこんなに悲しい気分になったことは、いまだかつてあったでしょうか?」
そりゃそうだ。そのお空って子にとっては「気が付いたらとても強くなっていたけれど、皆がこちらに敵意を示すようになる」のだ。不条理に飲み込まれながら最後は死んでいくのだから。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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