今度は忍び込むなんて回りくどいことはしない。白蓮とジェイド・ロス提督を引き連れて高速で進撃する。今まさに地霊殿に到達。頑丈そうな大きな扉で入口は閉ざされているが、こんなものは……

貴方「白蓮っ、提督っ。あのでかい扉を吹き飛ばすぞ!」

そして正面から突破。だが、待ち構えている筈のバイドが全然いない。不気味なまでに広々とした広間にポツンと一人立っているのは異変の首謀者、古明地さとり。

あいつが、白蓮さんや提督に、俺の大切な人達に大きな心の傷をつけたのだ。こいつは、絶対に許せない!
このような言いようのない怒りがこみ上げたからか、二人をトラウマから庇う為か、俺は食って掛かるように二人の前に躍り出た。

貴方「古明地……さとりィッ!」

両目でギンとサトリ妖怪を睨みつける。バイドを集め、何をしようとしていたのかは俺には分からない。だが、真実を語ろうとせずバイドを庇うような言動までしていた。追い返すためにトラウマを抉り出し、それが大して効かなかった俺にはお燐をけしかけて抹殺しようとした。

もう十分だ、もう十分に分かった。こいつは俺達の敵、バイド異変の首謀者だ!

さとり「どうしても、私を倒すつもりですか?」

そんな俺の心情を読み取ったのか取ってないのか、途切れ途切れにこちらに問うてくるサトリ妖怪。胸の第三の目が今も怪しく光っている。

貴方「余裕こきやがって……。それはお前が一番分かっているんじゃないか?」

さとり「しかしですね、貴方が倒したいのは本当に私なのですか? 本当に倒すべきは……バイドではないのですか?」

なぜか悲しげなまなざしを向ける。こいつ、この期に及んでバイドとは無関係だというつもりか。構うものか、こいつは幻想郷を、かけがえのない友人達を蹂躙した悪玉!

貴方「ならば何故バイドを庇うような真似をする? 俺にはそれが分からない」
さとり「そ、それは……」
貴方「これ以上何を話しても無駄のようだな。貴様は俺だけでなく、白蓮さんや提督の恐ろしいトラウマを抉りだし、さらに俺には化け猫けしかけて消そうとした。バイド討伐に向かう俺達へ明確に攻撃を加えている。火を見るよりも明らか、お前は敵だ。それも卑劣な手も辞さない悪党ッ! 許さねぇ……許さねぇぞ、この腐れ外道がァァァ!!」

理詰めで追い詰めるうちにふつふつと湧き上がり抑えようもなくなった怒りの感情。バイド異変のこともあったが、何よりも白蓮さんや提督をあそこまで怯えさせたことに憤りを覚えたのだ。次の瞬間にはレイディアントソードを取り出して直進していた。

さとり「……そうですか、では私も貴方達の排除を全力でしなくてはいけません。私もただやられるだけってのはゴメンですので。眠りを覚ます恐怖の記憶(トラウマ)で眠るがいい!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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