目の前に噴き上がった火柱。いや、まっすぐに伸びるわけでもなく、ウネウネとうねりながら龍の姿を取り始める。そして大蛇が獲物を狙うかのように鎌首をもたげ始めた。もちろん狙いは……。
白蓮「来ますっ! 貨車から離れてっ!」
カパッと大口開いて貨車に飛びつく炎のドラゴン。お燐が、白蓮が貨車から飛び退くように離れ、遅れて俺が離脱する。その直後に貨車は思い切り噛み砕かれバラバラに砕け散った。その残骸が今も小さく炎上している。
貴方「俺が囮になる。そぉら、こっちだ!」
銀翼でわざとゆっくり龍の目の前を飛行する。こちらに標的を定め、白蓮さん達から興味の対象を惹いたのだ。高度を上げて食らいつかんと突っ込んでくる牙をギリギリでかわすと、再びこちらに噛みつかんと迫ってくる。
白蓮「○○さんっ、このままでは巻きつかれてしまいますっ!」
提督「いや、上手くやっている。なるほど、あいつ考えたな。あのドラゴンはあんまり賢くないようだし、狙い方も甘いようだからな」
そう、こちらを追いかける狙いが甘いせいで、炎の龍はアールバイパーの周囲をグルグル回るだけになってしまっている。奴は急カーブが出来ないのだ。こうなってしまっては一度距離を取らない限りはもはや俺に食らいつくことなど不可能である!
貴方「まあ離れさせもしないけどな。レイディアントソード!」
あとは頭が目の前に現れたタイミングを狙い青い剣を振り下ろすのみだ。綺麗に真っ二つに切断された頭がマグマに落ちると、胴体もドロリと溶け落ちていく。貨車を失ってしまったので後は線路沿いに普通に飛行して進まなければならないのだが……。
提督「背後からたくさんのドラゴンが。まるでプロミネンスだ!」
そう、先ほどの龍と全く同じ奴らが徒党を組んで上から下からうねりを上げてこちらに迫ってくるのだ。いちいち相手していてはキリがない。
貴方「逃げたいところだが、ジェイド・ロス提督が俺のスピードについてこれない……」
白蓮さんは身体強化すればバイパーの速度に追いつくことは可能だろう。お燐も見るからに足が速そうだ。しかし提督はどうするか? 見殺しにするわけにもいかないし、リフレックスリングで掴んで飛行するのはサイズ的に無理だ。ううむ、どうしたものか……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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