ああ、あと少しのところで私はまた失敗してしまうのか。所詮は半端者の鴉天狗。住職サマの代わりになろうだなんて、一人の人間を守り通すなんて私にでもできると思ってたのに、おこがましいにも程がある考えだったわ。

最初はあんなにいがみ合っていたのに、○○はそんなこと意に介さずに私を助けてくれたのだ。あの時の顔は一生忘れられないだろう。

だから私はあの人に興味を持った。いろいろと調べていくうちに何だか今までにない胸が締め付けられるような感情に襲われた。

だけど○○には私よりもずっと素敵な女性が傍にいた。リーダーシップがあり、慈愛に溢れていてそれでいて包容力まである。聖白蓮……住職サマこそ彼にふさわしいパートナーだ。それは○○を取材していくうちに否応なく辿り着く結論。私のような半端者の天狗よりもずっとずっと……。

本当は分かっていた。私の抱いたソレが恋心だということに。だけど、その気持ちを表に出すことは出来なかった。だって、○○が心の底から好きなのだから。

私はそんなキラキラした○○を追っかけて、そして伝説の語り部になれれば十分だった。そう自分に何度も言い聞かせて現状に納得しようとしていた。

だけど募る思いはとどまらず、こんな大事な局面だというのに私は我儘を言ってしまった。その結果がコレだ。

このままでは爆発に巻き込まれて二人とも無事ではないだろう。

最期によぎった私の想いは……!




彼の未来を守りたい


私は諦めたくない

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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