最後の戦いから数ヶ月が過ぎた……。

結局俺は命蓮寺に引き取られて、ここで相変わらず寝泊まりをしている。それでもはたてを助けられなかったことは今でも尾を引いており、俺の心に暗い影を落としていた。

天狗の里とも疎遠になってしまい(これは銀翼を失って自力で天狗の里まで行く術が無くなったというのもあるが)、はたての死が向こうでどう知らされているのかもわからない。

とはいえ少なくとも完全に俺が嫌われたわけではないらしく、時折文が新聞を投げ込むついでに遊びに誘ってくる。

貴方「やめとくよ。みんなに合わせる顔がない」
文「あややや……。やはりはたてさんのことを気にしてるのですか? この結末ははたてさんも望んでいたものなんでしょう? ならばそんなに自分を責めちゃダメです。里で貴方のことを悪く言う人なんて全然いませんよー?」

そうはいっても、はたてはもう戻ってこないのだ。その事実は覆りようがない。だからこそ気まずい。今も喧しい文を追い払うと俺は墓地に向かう。

もちろん俺を慕ってくれた鴉天狗のお墓に手を合わせる為だ。結局彼女の亡骸は見つからず、仕方なく形見となったカメラを供えてある。

手を合わせると突風が吹いてきた。こんな突然の強風が吹くとアイツが戻ってきたんじゃないかなって錯覚させられる。……実際はただの突風か、天狗は天狗でも文の方なのだが。

だけど亡骸が見つかってないことが一つの希望でもあった。実はどこかに脱出しているのではないかと……。今の俺はそれを信じることこそが最後の希望となっていたのだ。

あの最後の手紙(ラスト・レター)から俺は過去に囚われていて、彼女の想いとは相反して未来への一歩を歩めずにいたのだ……。





銀翼と妖怪寺EVO
~Eastern Valiant Order~
Last Letter

From「THUNDER FORCE V」


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しかし、貴方の幻想郷ライフはまだまだ続く……



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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