バジュラバイパー最後の出撃から数ヶ月が過ぎた。
あの戦いでバジュラバイパーを失ってしまい、俺は今人里のとある場所に住居を構えて暮らしている。まだ人で賑わっていない大通り。突き抜けるような青空を見上げる。俺の視界一面が青色だ。時々鳥の鳴き声と共に黒い影が素早く横切っていく。
ああ、俺にもあの大空を自由に舞っていた頃があったのだなぁ。銀翼を失ってしまった今では大空を飛ぶことはもう出来ない。それでもはたては翼を失った俺を受け入れてくれた。そう、今ははたてと人里で暮らしている。
貴方「はたては、これでよかったのか? 妖怪にとってこの人里で暮らすのは何かと大変だというのに」
はたて「いいのいいの。○○と一緒に暮らすことも、人里に引っ越すことも全部私が選んだ事だから」
そう言いながらはたては俺の後ろで気丈に振舞う。車椅子を押しながら。
俺が失ったのは飛行能力だけではない。爆発に巻き込まれ、地面に強く叩きつけられた俺は腰から下が動かなくなってしまったのだ。時折永遠亭に通ってリハビリを行うのだが、元のように歩けるかどうかは分からない。
自力では満足に動けない俺を、はたてが隅から隅までお世話すると言って聞かないのでこうやって俺達は人里で暮らすことになったのだ。ホント、はたてには随分と迷惑をかけ続けている。本人はどこか嬉しそうでもあるが。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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