(その頃、幻想郷高空……)
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……次に意識が戻る時、俺は空を飛んでいた。真っ先に飛び込んできたのは地平線からわずかに覗く太陽の光。そして肌を撫でる夜明けの冷たい空気。
貴方「俺は……?」
どうやら誰かに抱き上げられているようだ。しかも相手はたやすく空を飛ぶような人。見上げると柔和な表情を浮かべた住職サマがいた。
白蓮「幻想郷を脅かしていた赤いクリスタルは完全に破壊されました。貴方の活躍で幻想郷は守られたのです!」
そうか、そうだよな。俺達は勝ったんだ。勝ったから自然豊かな幻想郷の夜明けをこうやって目の当たりにしているのだ。だが、だが……。
貴方「銀翼は……、バジュラバイパーはどうした!?」
焦燥する俺の声に白蓮は少し俯いてしまう。いや、分かってはいたんだ。だが、彼女がこうやって言いよどんでしまう気持ちも分からないではない。
白蓮「銀翼は最後の攻撃で大破。そのままクリスタルが砕ける時に発した光に飲まれて消えてしまいました。私はそんな銀翼から貴方を担いで脱出したのです」
そう……か。「もしかしたら……!」なんて幻想も抱いていたが、そこまで上手くは行かないようである。
幻想郷の酸素を奪っていたクリスタルの柱らしきものもすべて消失しており、今回の異変がその痕跡ごと消えたということを思い知らされる。
そんな心にぽっかり穴が開いたような気分のまま、俺は守矢神社に降り立つ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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