いやまだだ。まだ魔力は溜まってきている。今解放させたら全身全霊の一撃とは言えないだろう。

貴方「いいや、バジュラバイパー。お前はもっと魔力を充填できる。これが最後だ、限界まで火力を追及するぞ!」

とはいえ元々限界近くまで溜め込まれた魔力。これ以上は機体も俺の体も破綻してしまう。バチバチとスパークとなって魔力が周囲に迸る。今まさに俺達はコップから溢れる寸前の水が表面張力で持ちこたえているような、そんな状況下にいるのだ。

どれだけ集中をしていただろうか? 高すぎる魔力濃度は人間である俺の体をも蝕むが、意識を保てる限界まで魔力を充填出来た気がした。

よしっ、今度こそトリガーを引くぞ! 操縦かんを握る手に力が入る。

システムボイス「You did your best. Was I helpful for you?(あなたは、最善を尽くしました。私は、あなたのお役にたてましたか?)」

まるで銀翼の意思なのではないかと錯覚するような、そんな語感だ。

貴方「当たりっ……前だっ……! 俺に……皆に……幻想郷にっ! 希望を与えたお前には……どれだけ……どれだけ感謝の言葉を並べても……ぐうっ! 足りない、まだまだ足りないくらいだっ!!」

俺はその勢いのまま、トリガーを引いた。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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