青娥「あらあら、貴方にそんな覚悟があるのかしら?」

よく見ると瓦礫一つ一つがウゾウゾと蠢いている。どうやら一つ一つに目玉や牙があるようで、非常にグロテスクな生物、その集合体みたいになっているのだ。それらが集まる姿はまるで肉団子であるが、こんなの見てももちろん食欲はわかない。むしろ逆だ。

この生理的嫌悪感を覚えるフォルムを持った生き物といえば……!?

青娥「もう一度聞きますわ? 貴方にそんな覚悟が、バイドに突っ込んで自分が汚染するリスクを冒してまでわたくしを捕まえる覚悟があるのかしら?」

これも「石のような物体」の力なのか、瓦礫は一瞬にしてバイドに姿を変えたらしい。思わずリフレックスリングの動きが止まってしまった。

青娥「あはははは! もうバイド化はゴメンでしょうしねぇ。手出しなんてできませんねぇ! それじゃあわたくしはゆっくりと貴方のお友達をたっぷりいたぶりながら……っ!?」

俺はそのまま肉塊に肉薄し、リフレックスリングをズブリと突き刺した。回転する輪が確実に青娥を捉えている。よし、上手く行ったぞ!

青娥「なっ、正気ですの!? 本物のバイド体なのよ? 脅しでも何でもなく体と心を蝕む悪魔の兵器、バイドそのものなのよ!? それを、一度肉体が滅びたら終わりの人間がっ……!」

騒ぎを聞きつけた早苗がこちらの様子に気づいたらしく悲鳴を上げている。

早苗「ちょっと! そんなことしたらバジュラバイパーがバイド化してしまいますよ!」

彼女が慌てるのもよく分かる。だがこれでいい、これでいいんだ。俺はリフレックスリングを思いきり回転させる。

貴方「誰がバイドまみれの貴様を捕まえると言った? 俺のやりたかったことは……これだっ!」

回転は回転でも、今回は本来の方向。そう、青娥を捕まえるのではなく、奴を包んでいるバイド体を吹き飛ばすのが目的だったのだ。

貴方「禁術『オーバーレイド・オーバーウェポン』!」

それを最大出力でぶっ放す!



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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