どうやら銀翼の整備をしていた建物の屋根に俺達はいたらしく、先程のはたてとのやり取りはほとんど筒抜けだったようである。
はたて「あわわわわ……///」
更に悪いことに俺が転びそうになった時の悲鳴を聞きつけて白蓮までもがここに居合わせていたようだ。
白蓮「まったくもぅ……。怪我でもしたらどうするのです? 今の貴方は幻想郷中の命運を背負っているというのに……」
はたて「うぅ、ごめんなさい……」
俺ではなくて真っ先にはたてが頭を下げていた。とりあえず俺に怪我が無かったのでお咎めなしにはなったが……うーん、これは何とも気まずい。で、にとりはというと何か考え込んでいてこっちはこっちで不穏である。なんか時々含み笑いしてるし。
にとり「なるほど、この場合でも確かに条件に当てはまるな……」
で、ニカっと笑顔を浮かべたにとりがとんでもないことを言い出す。
にとり「よーし! ○○には、どっちをバジュラバイパーに乗せるかを決めてもらおう!」
はあっ!? なんでそんな「どっちを嫁にしますか?」みたいなノリで俺に命を預ける相手を選ばせるんだよ! 白蓮を乗せるのだって乗り気じゃないのに……。
貴方「そんな無茶苦茶な話があるかっ!」
にとり「いいや、私は実に真面目だぞ○○。これはだね……銀翼の隠された能力にも関係してくる」
にとりは時々複座に乗せた少女の能力を間借りする機能のことを話しているようだ。
にとり「より信頼を置いた者同士だと、能力の間借りも発生しやすいし、恐らく強力なものにもなる。だから○○にはより信頼した相手を明日の戦いのパートナーとして選んでほしい」
そもそも俺は一人で行って、幻想郷の住民を巻き込んだりはしたくなかったんだけど……。なんだかより一層ややこしい事態になってしまった。
白蓮「私の力が必要なら是非とも呼んでください」
はたて「○○……///」
なんか幻想郷の存亡を賭けた戦いの筈なのに妙にスケールダウンしてるぞ……。だけど、もしかしたら「そんなに気負うなよ」っていうにとりなりの激励なのかもしれない。
にとり「次の夜中に返事は聞こう。今晩、パートナーをよーく考えておくように!」
緊張感はとけたが、別の意味で緊張してきたぞコレ。とにかく少しでも体を休める為に今度こそ俺は部屋に向かい、就寝した……。
銀翼と妖怪寺EVO FINAL BATTLEに続く……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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