藍「紫様がクリスタルに奪われる酸素と水分の境界を弄って、幻想郷を死滅させないよう食い止めているんだ。とはいったものの、紫様の力でも踏みとどまるのが限界。むしろ少し押されているな……」
九尾の式神が紫の背中に手を当てる。恐らくは魔力を紫に集中させているのだろう。
すっかり空高く浮かび上がった赤いクリスタルは早苗が迎撃に向かっている。見上げると間合いに入った早苗が緑色をした四角錐型のワイヤーフレームを向けていた。
早苗「攻撃が効かない……。違う、すり抜けています!」
次はホーミングする青い球体を撃ちだすものの、あの赤いクリスタルにはまるで反応していない。恐らくは亜空間に身を潜めているのだろう。そうしていると、どうにか紫がフウと一息ついていた。
紫「どうにかこれ以上の酸素を奪われないようには出来たわ。それにしても最悪の事態が起きてしまったわね。このままでは幻想郷が……」
攻撃を諦めた早苗が地上に戻ってきた。
早苗「ダメです。私達のいる空間とは別の空間にいるような感じで、こちら側からは何も干渉できません……」
よく見ると赤いクリスタルを覆うような異空間と幻想郷の境目はテレビゲームのドット絵のような、電気が飛び散っているような、とにかくここで空間が断裂しているようなそういう風に見えていた。
霊夢「こうなったら私があの変な空間から引きずり出してやるわ!」
紫「無駄よ、霊夢。あの空間に心当たりがあるの。そして私の推測が正しければ、霊夢はどうあがいても解決できないわよ。これを解決できるのは……」
無言で向けられる視線。いや、何となく察しはついていた。恐らくは赤いクリスタルは現実世界とゲーム世界の狭間のような場所に逃げ込んでいるんだ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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