それがこのざまである。俺は「お礼」と言われ幽香に拘束される。

幽香「私の『太陽の畑』に無断で押し入るわ、ドンパチやろうとするわ、随分な根性ね」
貴方「俺のせいじゃない! 俺は巻き込まれただけだ!」

しかし必死の弁明など聞き入れて貰えず、俺はそのまま向日葵畑で逆さ吊りにされてしまったのだ。

幽香「あははは! いい画だわ」

こんな理不尽ってあるか! 訳も分からず妖怪に襲われたので逃げ惑い、たまたまこの花畑にたどり着いただけじゃないか。だというのに俺は……

抗議しようにも頭に血が上ってしまい、上手く口にすることが出来ない。

幽香「明日には向日葵たちの肥料ってところかしら? この子たちもさぞ喜ぶわ。くすくす……」

何処か満足気な表情を浮かべると幽香は自らの住居であろう小屋へと入っていく。

その間俺は逆さづりにされるままであった。地面を見ると、先程紫にたたきつけられたフリントが這いつくばりながらこちらに近づいてきたのを見つけた。

言葉が通じるかわからないが、イチかバチか試してみよう。

貴方「おい、フリント。聞こえるか?」
フリント「(´・ω・`)?」

ボソボソと声を絞り出し、地面ではい回る触手の生命体に声をかける。それに反応して触手をピクリと動かす。どうやら簡単な意思疎通くらいなら出来そうだ。

貴方「そっちの怪我は大丈夫か? あの妖怪がお前の存在に気が付かなかったのが幸いだよ。フリントが動けるようになるころにはほとぼりも冷めている筈だ。そこを見計らって俺を縛っているツタを斬ってくれ」
フリント「(`・ω・´)!」

心なしかやる気を示しているように感じる。フリントならやってくれるだろう。よし、ツタを斬ったらひとまずはここから脱出しよう。それまでは我慢だ……。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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