そして数日が過ぎ、開廷される。
裁判というから色々な証言が飛び出てそこから判決が言い渡されるものと思ったが、驚くほど簡単に終わってしまった。
小町「四季様の能力のおかげだね。それに今回の裁判は半ば形式的なもの……」
映姫「小町、私語は慎みないさい。判決が出ました。○○は……」
形式的なものとはいえ緊張するものだ。ゴクリと息をのむと映姫様が口を開いた。
映姫「○○は黒!」
衝撃が走る。本来なら白と言い渡されて外界へと帰ることが出来るはずだというのに、まるで台本が途中で書き換わってしまったかのような衝撃を受けた。
小町「し、四季様!? そんな筈……」
映姫「いいえ、黒です。確かに○○には微塵の悪意も感じず、今回の事件についてはむしろ被害者と言えるでしょう。しかし……」
そこで映姫様は俺が乗り捨てた銀鶏に視線を向ける。当然壊れたままだ。
映姫「幻想入りの際にこのような物騒な兵器を持ち出したのもまた事実。本人の意思によるものではないことは私にも分かっています。ですが、これを放っておいたまま○○を外界へ返すわけにはいきません」
ならば使えないようにすればいい。痕跡すら残さずに粉々に壊してしまえば……。
映姫「銀鶏を破壊することもなりませんよ? これは明確な異変。○○の証言によると元々は兵器の形をしていなかったものが幻想入りの際に今の姿になった。その異変の真犯人を止めない限り、今後もこのような事件が発生し続けるでしょう。よって貴方は黒! 後ほど罰を言い渡します。それまでは地下牢に収監しましょう」
そんな……。俺はどんな恐ろしい罰を受けるのだろうか……。俺は獄卒と呼ばれる鬼達に身柄を拘束されると乱暴に檻に入れられてしまった。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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