チルノ「凍符『パーフェクトフリ……フンギャ!」

スペル名は「パーフェクトフリーズ」だったのだろうが、宣言が終わる前に遅れて落ちてきたスモールスプレッドがチルノの脳天にぶつかる。
ゴツっと痛そうな鈍い音の後、爆発を起こす。哀れ氷精はピヨピヨと頭にヒヨコを飛ばしながらフラフラと墜落していった。

スペルカードは外の世界におけるシューティングゲームのボンバー(緊急回避と強力な攻撃を同時に行うもの)にあたる機能も持ち合わせているらしい。
たとえ強力なスペルでも発動出来ずに抱え落ち(緊急回避手段であるボムを残したまま撃墜されること。非常にもったいない)してしまうこともあるのだろう。

俺も聖の声がなければ同じ状況に陥っていたはずだ。弾幕ごっこにおけるスペルカードの重要さ、美しさと強さ、そして勝つためには上手く使っていかないといけない。
改めてその重要さに気付かされた。

……と、いつまでも感慨にふけっている場合ではない。脳天に爆弾がクリティカルヒットした妖精の少女の安否が気になる。
地上に降り立つと我が愛機から降り、彼女の元に駆け寄る。
頭にでっかいタンコブを作って目を回しているようだ。

俺が近づくのに反応するとパチリと目を見開いてこちらに詰め寄って来た。

チルノ「もう一度あたいと勝負しろ! 今度こそあんたに勝ってあたいが最強であることを証明する!」

その前にこちらの呼び方がずっと「あんた」なのでいい加減名乗ることにした。

貴方「俺は『あんた』じゃなくて○○。アールバイパーの乗り手○○だ」

大怪我してたらどうしようと思ったが、杞憂だったようである。さすが妖精最強。
俺もアールバイパーもまだ動く。彼女の申し出を断る理由などないだろう。
俺は再び我が愛機に乗り込み、大空を舞った。

チルノ「今度はあたいが勝つよ、アールバイパー!」

そっちが俺の名前じゃねぇ!



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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