戦闘機と妖精が上空で戯れている。もうこれで何回戦なのだろうか。
下で見ていた命蓮寺一向も聖を除き持ち場に戻っていた。聖も縁側に腰掛けてお茶を啜りながらの観戦だ。
ある時は戦闘機が煙を上げて不時着、ある時は氷精が地上に膝をついたりと、お互いに勝ったり負けたりを繰り返していた。
当人たちにとっては真剣な試合なのだろうが、聖にしてみれば、スケールの小さい可愛らしい勝負といったところである。
爆風と弾幕が吹きすさぶ上空を見て聖は笑みを絶やすことなく「二人とも楽しそう」呑気にこう漏らすのであった。

そんな聖やアールバイパーの様子を命蓮寺から少し離れた場所でうかがう影が二つ……

藍「あれが超技術の翼か。一応弾幕ごっこのつもりなのだろうか」

八雲紫の式神「藍」と藍の式神「橙」である。

藍「実力は氷精レベル……。あの程度では紫様の脅威にはなり得まい」

地霊殿の地獄烏のような強力なものを想像していた藍にとっては思わぬ肩すかしだったようだ。

橙「藍様ー、私もまざりたーい!」

橙が一緒になって遊びたいと口にする程だ。銀翼、相当ナメられている。

藍「これ橙、今日は様子を見に来ただけなんだ。出て行ってはいけないよ。さあ、紫様にこのことを伝えに行こう」

橙「はーい……」

人知れず一組の妖獣たちは寺を去っていった



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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