空中を飛びまわっていたアールバイパーにつられて氷の妖精がやって来ていた。
妖怪の次は妖精か。近づくとひんやりと涼しい。が、彼女の性格自体はかなり暑苦しかった。
氷の妖精「そこの変な鳥! 最強のあたいと勝負しなさいっ!」
勝負の申し込みを戦闘機の方にしている。もちろん返事はない。「無視するなー!」と騒ぎ立てて我が愛機に喰いかからん勢いだったので、ちょいちょいと妖精の肩をつつき、こっちだよと俺自身を指差す。
貴方「その変な鳥を動かしているのが俺だよ。あと変な鳥じゃなくて『アールバイパー』ね」
彼女の手には何やら鮮やかなイラストの書かれたカードがある。おそらくあれがスペルカードなのだろう。つまり弾幕ごっこで勝負しろと言っているようだ。
実戦に入るまでが急過ぎる。心配になり、弾幕ごっこの先輩達の方を振り向く。
聖「えぇと……あの子はチルノですね。確かに妖精の中では最強だけど、さすがに紫とはかなり強さの差がある。命を落とすことはないでしょうし、よい練習相手になるとは思いますが」
チルノ「練習相手とかいうなー!」
聖白蓮曰く妖精という種族は基本的には人間よりも弱いが、チルノのレベルになると確かに人間にとっては脅威の存在となりえるらしい。もちろん生身ではの話だ。
聖「それに……、貴方はとてもダイナミックなスペルカードまで披露してくれたじゃない。弾幕のことを『花火』に例える人がいますが、まさか花火を打ち上げるのではなくて下に落とすだなんて。まるで弾幕花火の滝ですね」
ほへ? 俺はスペルカードなんて考案していない。聖の表現方法からスモールスプレッドの爆撃のことを言っているのは間違いないだろう。
……なるほど、こうやって編み出した大技っぽいのがスペルカードになるんだな。全然意識してなかったけど。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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