にとり「ああ、部屋の雰囲気のことだよね? ムラサがねぇ、○○の持ち物物色してたんだけど……」

ちょ、ちょっと待て! 人の荷物を勝手に漁るとは何事だ。

ムラサ「ムフフ……。○○も男の子だねぇ。男の子はみーんな『ああいうの』が好きなんだよねぇ。何、恥ずかしがることじゃないよ? くすくす……」

にとり「誤解を生むから、普通に喋ってくれよぅ」

ムラサ「たまたまね、○○のバッグの中から本がはみ出てたんだけど……」

ムラサが手にしていたのは一冊の本。別にいかがわしいものではなく、ただのゲーム雑誌。いや、ただのではないな……。昔や今のシューティングゲームばかりを取り扱った内容という今のご時世ではなかなか見られないものである。
幻想入りする前に本屋に立ち寄って買ってきたものだ。
そしてムラサが見せてくれたページには、格納庫で静かに出撃の時を待つ銀翼「アールバイパー」のイラストが描かれていた。

ムラサ「外の世界では、この手の乗り物をこうやって保管するみたいだね。そして母艦から颯爽と出撃していくんだろう?」

彼女達にとって今の外の世界の事情など知る由もない。なのでアールバイパーの世界が外の世界だと認識しているようである。

ムラサ「カッコイイじゃないの。そういうの、私も大好きよ。それでね、私も気に入っちゃったから、早速にとりにお願いしたら……今までとは比べ物にならないスピードで部屋の修復を始めてくれたんだ。すごくノリノリで」

にとり「地下核センターよりも凄い見た目になっちゃった……」

貴方「凄いやっ! まるで夢みたい!」

俺にしてみればこの区間だけとはいえ、何度も思いを馳せてきた銀翼だけでなく、その銀翼が存在するにふさわしい場所まで用意されたのだ。
俺はただただムラサとにとりの手を取り何度も握手する。

にとり「いやはや、作ったモノをこう思いっきり喜ばれるのは何度経験してもこそばゆいなぁ///」

ムラサ「○○の好みは私とも合いそうだね。アンタとはいい酒が飲めそうだ」

後ろで白蓮があきれた表情をしているが、特に止めようとしないあたり、どうにか受け入れてくれたようである。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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