にとり「あの封印を解除できるエンジニアが私の他にいるはずない。○○、未来……あるいは過去でいったい何があったんだい?」

ここは腹をくくって正直に話そう。今の幻想郷に紫も霊夢もいないこと、青娥が恐ろしい怪物を幻想郷に解き放って好き勝手していること、青娥の仲間だった首領蜂隊のロンゲーナー大佐がおそらく封印を解除したらしいこと……。

にとり「ええっ、巫女とあのスキマ妖怪が!? ……ううむ、信じがたいが今起きていることにすべて説明がつく。やはり本当のことなのだろう」

そうは言ってもこんな荒唐無稽な話、いくら幻想郷といえど普通に伝えたとあっては相手にされないであろう。

貴方「しかも傷ついた霊夢は藍がどこかに連れて行ってしまった。この俺のことを霊夢をに危害を加えた犯人だと決めつけて」
にとり「ううむ、なおさら大っぴらに活動ができないじゃないか。どうしたものかなぁ……」

そもそもこの時代の俺がいることが何よりも問題なのだ。銀翼が2機存在するとあってはまた偽銀翼異変が起きたと勘違いされ、俺が危険にさらされれてしまう。ましてや今回は幻想郷でも禁忌中の禁忌である博麗の巫女に手を出した疑惑が付きまとっているのだから。

どちらかが偽物として葬られれば、どっちの銀翼も結局は俺なのだから最終的には2機とも葬られることになる。

???「ほほう、随分と面白いことになっておるのぉ」

しまった、俺たちの話を誰かに聞かれてしまった! 声のした方向を振り向くと、そこには大きな尻尾に腰掛けてニヤニヤと笑みを浮かべる化け狸の姿があった。

マミゾウ「さすがは○○、そこんじょそこらの外来人とは格が違うのぉ。大体話は聞かせてもらったが、要はこの時代のお主に扱いに困っておるのじゃろう? ならばあちらの○○はワシがあちこち連れまわすとしようかの。ちょうどお金儲けのアイデアもあるからの、うししし……」

ああ、それであの時の俺はあちこちでマミゾウの賭け弾幕ごっこに付き合わされたのか。今もほくそ笑む狸の大きな尻尾を尻目に俺は深くうなずいた。

マミゾウ「ワシは金儲けできる、おぬしらは調査に集中できる。良い取引だとは思わないかね? ほっほっほ……」

それだけ愉快そうに笑うとマミゾウは白煙とともに姿をくらませてしまった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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