久方ぶりの思い通りに動く銀翼。漆黒の闇の中、これをかっ飛ばして永遠亭を目指す。ところで迷いの竹林といえばあの「石のような物体」が黄金のピラミッドとして姿を現した場所であった筈。あんなデカいのが出てたらすぐに分かりそうだが、その気配はまだ感じられない。

青娥はどこに潜伏して、何を企んでいたのだろう? それも暴いていかなくてはならないかもしれないが、あまりに近づきすぎると紫の忠告通り、何かしらの対策を施される可能性だってあるのだ。迂闊な真似は出来ない。

特にトラブルに巻き込まれることなく、永遠亭までたどり着いた。途中で藍や青娥と出くわすのではないかと警戒もしていたのだが、どうやら杞憂に終わりそうだ。とはいえ、万一ここで敵と出くわしても大丈夫なように、コンパクをボディーガードにつけておこう。彼女の名を呼ぶと透き通った霊魂が俺の頭上をふよふよと漂い始めた。

建物の影にアールバイパーを降ろすと、俺はキャノピーから飛び降りて永遠亭へと入っていく。ざわざわと竹を揺らす夜風に俺は思わず身震いした。

貴方「ごめんくださーい」

薄暗くも小綺麗な廊下をゆっくりと歩きながら永琳の姿を探す。もう夜も遅いので寝てしまったのだろうか? いや、診察をしている声が聞こえる。俺は声のする部屋にゆっくりと向かった。

部屋の中では明かりが灯っているようであり、ここで診察が行われているのは確実だろう。しばらく待っていると患者らしき人が部屋から出てきた。期待はしてなかったがもちろん霊夢ではない。

意を決して俺はその部屋に入る。永琳に聞き込みをするために。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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