そうして締め切られた扉がいきなり開かれる。あの九尾が顔面蒼白の面持ちをしていた。
藍「予定変更だ……。コイツを永遠亭に連れて行く。お前も一緒に来い」
呪術による蘇生を試みたが失敗したと見られる。ぐったりした手負いの少女を片手で抱えると、僕の腕を掴み、八雲亭の外へと駆ける。
藍「いいか道具屋、こうなった以上お前も共犯者だ。もはや私と共にある以外に道はないと思え。私から逃げたり霊夢のことを誰かに言いふらそうものならお前は死ぬ。一瞬でその体に流れる血液を凝固させて確実に殺す」
そんなえげつない術を一瞬でかけられるのだ、やはりこの九尾はただの妖怪ではない。
藍「いいか、これは幻想郷の為なんだ。いたずらに真実を伝えても民衆は混乱し、事態はさらに悪化する。そういうことだからもう一度言っておく、霊夢のことは絶対に口にするな!」
霖之助「待ってくれ、霊夢は一体どうなったんだ!? まさか手遅れに……?」
霊夢の身に何があったのかを知らせることもなく彼女は僕を反対側の腕で軽々と抱えて漆黒の空を飛翔する。やれやれ、こうなってしまえば僕に抵抗するという選択肢はなくなってしまう。
永遠亭に向かおうとしたということは完全な手詰まりではないのだろうが、霊夢の身に何があったのかが非常に気になる……。
銀翼と妖怪寺Re:∀CT IIIに続く……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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