両手を大きく広げる青色のクリオネ。彼女こそが全てのシーマの母たる「ジ・エンブリオン」だ。本来なら彼女はクラウンピースの手に落ちて月の都を蹂躙する手先となってしまう運命だった。しかし今はシーマではなくバクテリアンが奴の手先となっていて、それは依姫とゴーレムの手によって対処されている。
青娥の本来の目的は首領蜂隊とシーマを戦わせるというもの。どちらかが戦意喪失すれば青娥の野望は潰える。ここは彼女たちにはお引き取り願おう。巨大なクリオネの目前まで接近すると俺は声を張り上げる。
貴方「貴女達は平和を愛するシーマですね? 月の近くで多くの仲間を集めているようですが、いったいどんな用件でしょう?」
不気味な沈黙が数秒。俺には数十分くらいに感じるほどの威圧感であった。間もなく彼女が言葉を発する。
いかにも。我らは宇宙の均衡を守る者。
「シーマ」と呼ぶ者もいるようですね。
私達はこの月に平穏を脅かす存在を感じ取り、偵察を行うことになったのです。
そして必要とあらば星ごとその存在を排除しようとも……
月を巡る不穏な空気は既に感じ取っていたらしい。その科学力か? はたまた綿月姉妹の規格外の能力か? そしてアールバイパーのことも気になるらしいことを彼女は前に(時系列的には未来だけど)俺に告げていた。
そして、私は悲しい決断を下さないといけないようです。
月で引き起こされた争い、そこで振るわれた力を野放しにすることは平和を愛する我々にとって酷くストレスとなります。
ゆえに、私は月を、そしてそこに息づく文明を破壊し尽さなくてはならない。
なんということだ。既に始まっている小競り合いにも反応している。恐らくはゴーレムと遭遇する前に彼女はたくさんのバクテリアンを葬ってきたからだろう。
貴方「待ってくれ、あいつらは悪い奴に操られているだけだ! そして相手も仕方なく……」
理由は何であれ宇宙の均衡を乱そうとしているのです。
大きな力を持つにもかかわらず。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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