俺の制止を聞き入れずゆっくりと進軍を始めようとするシーマ。オプションを総動員して俺は奴の行く手を遮る。そしてなおも説得を続けた。
貴方「力を持っているのは貴女も一緒だ! もしもその膨大な力を無秩序に月で振るえば更なる悲劇が引き起こされる!」
いや、現に引き起こされたんだ。シーマを止める存在として首領蜂隊が幻想郷で顔をのさばらせるようになる。そんな必死の弁明に彼女は再び歩みを止め、こちらをじっと透視するように見つめてきた。
誰かがやらねばならないのです。
宇宙を破壊するほどの大きな力はそれを上回る力で管理しなければならない。
だから私は決めたのです。たとえ悪魔と罵られようと、この力は宇宙の均衡を守るために振るおうと、我々こそが平穏を脅かす者への鉄槌となろうと。
貴方「ならば……」
俺の声は随分と震えていた。人類の運命を賭けた説得に意識が高揚しているのか、それとも恐怖しているのか。恐らくは両方だ。
貴方「ならば俺がその役目を買って出てもいいわけだな? もう少しだけ時間をくれ。この小競り合いはいずれ収束する。貴女が手を下すまでもないのだから」
銀翼「アールバイパー」よ。
そこまで言うのでしたらもう少しだけ監視を続けてみましょう。
ただ、失敗した暁には……貴方が真っ先に消滅するのです。この私の手にかかって!
月へと戻ろうとする俺にシーマたちはゾロゾロとついてくる。気に食わないことがあればまずは俺が殺されて、そして月の都が、ひいては幻想郷が崩壊する。怖いか怖くないかと聞かれたら……怖いに決まっている。人類の、そして幻想郷の運命は俺たちに託されたのだから。
依姫とゴーレムは上手くやっているだろうか? 順調にバクテリアン戦艦を正気に戻せているのだろうか? そしてそれを見てジ・エンブリオンは何を思うのだろうか……?
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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