様々な神様を自らの体に宿すことで力を借りて戦うのが依姫だ。まともにぶつかり合っては勝負にならない。
それに俺が気にしなくてはいけないのは依姫やクラウンピースの手によって暴走させられたバクテリアン戦艦達だけではない。この戦いを今は沈黙しつつ傍観しているであろうシーマとこの混戦に乗じて全てをかっさらおうと企む首領蜂隊の存在も忘れてはならない。
こいつらの手で月の都で大規模な戦争が始まってしまっては青娥の野望が達成されてしまう。事態を収束させる手はあるのか? 実は何とかする手立てがないわけではない。
シーマも首領蜂隊も……いや、それだけではない。幻想入りしたSTG世界の住民たちは青娥の従えている「石のような物体」から生み出された存在だ。だが、全員が青娥の思い通りに動いているわけではないようなのだ。
奴の目的は「幻想郷の進化の為、今の幻想郷を破壊しつくす」というももの。だがバクテリアンどもの目的は単純に「幻想郷の支配」。それにジ・エンブリオンと戦った際も彼女の平和を愛する清らかな心を感じ取っていた。
つまり説得をすれば青娥の野望には加担しない。少なくともシーマに関してはそうだ。なので俺としては少しでも早くバクテリアン戦艦を正気に戻し、ジ・エンブリオンの元にたどり着きたい。大きな戦火に月の都が包まれる前に……!
様々な思考が脳内を巡っているうちに俺の行く手を阻む存在が現れた。4本の長い触手をゆっくりと回転させて何としてもこの先に向かわせないという意思を感じ取れる。
貴方「テトランか……!」
俺はオプションを4つ呼び寄せ、自らの周りを高速回転させる。オーバーウェポンで一気に勝負をつけるためだ。しかし、背後からそれを止めるしわがれた声。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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