(その頃幻想郷では……)
深く、深く意識の深淵で眠りにつく僕の意識は空気を揺るがす大きな衝撃によって、いっきに覚醒まで引きずり出された。
霖之助「ななな、何事だっ!?」
永遠亭の外だろうか? 耳障りなジェット音に僕はベッドから飛び起きる。後頭部の痛みなど何のその、窓から外をのぞき込むと、無数の機械の鳥……いや、○○の銀翼を彷彿させるような飛行戦艦が永遠亭のすぐ上を横切っていいたところなのだ。
外では騒ぎになっているようで永琳や藍が迎撃を試みている。間もなく地面を揺るがす衝撃に僕は足を取られてしまう。
詳しいことは分からないがあの飛行戦艦の群れが永遠亭を攻撃しているようだ。その理由までは分からないが藍はあちらに集中しており僕に気をかけることは出来ない筈だ。
もはや僕一人では手が付けられないあまりに大きな異変が起きようとしている。それにもかかわらず霊夢は意識不明どころかその記憶すら失っているらしいのだ。この竹林を抜けて、誰かにこのことを伝えなくてはならない。
真っ先に浮かんだのは魔理沙。長い付き合いだし霊夢の一大事と知れば協力を惜しまないことは明白だ。だが何度も言う通りまずは竹林を抜けないといけない。正直何の対策もなしにここを突っ切るのは無謀と言えるだろう。
だが、ここで何もせずにじっとしてても何も事態は変わらない。
霖之助「0パーセントか、0.01パーセントか……ならば僕は後者を選ぶ」
腹を決めた。この場にいても戦闘に巻き込まれるか藍に再び囚われてしまうのは確実だ。ならば竹林を抜け出して香霖堂に戻ろう。魔理沙を探すにしても僕自身が行動するにしても道具の一つもなければ身動きは取れないのだから。
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
お気に入り登録
/
登録済み一覧
セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら