俺が、最後の希望? 確かにアールバイパーはゲームの中では侵略者に対する最後の希望として暗黒の宇宙に飛び立ってきたという経緯がある。

しかしここ幻想郷ではそんな銀翼よりもずっと強い連中がウヨウヨといるではないか。俺にこだわる意味が分からない。

紫「そう、最後の希望なの。今の貴方は幻想郷になくてはならない存在。外の世界の技術を手にしながらも幻想郷の為に戦い続けた……私の希望なのよ」

それだけ告げると今も意識を失い、横たわっている霊夢と藍に視線を移す。

紫「だから、貴方には別にしてもらいたいことがある。貴方にしかできない事よ? それまでに貴方を、そして銀翼を失うわけにはいかない」

俺にしかできない事? ちょっと想像できないがそういう事なら紫が俺に無茶をさせたくないという理由もわかる。

紫「ここからは私の問題。霊夢と藍の治療が済んだらあの石のような物体は私達が相手する。霊夢は記憶も戻してあげないとね」

霊夢としての人格を失った霊夢はもちろんだが、藍の容体も心配だ。青娥に乗っ取られた八雲亭から放たれたのは今までとは逆の効果、つまり「幻想郷に属するものを焼き払う熱線」で間違いないだろう。

その証拠に早苗はあのレーザーを受けてもピンピンしていた。一方でゴーレムは死んでしまったが、さっきまで橙の耳の中で辛うじて生き延びていたくらいだ。無理が祟ったと考えられる。

そんな凶悪なレーザーを藍はモロに喰らってしまっている。紫も二人につきっきりで治療の呪術らしきものを施していた。

紫「出来る処置は全て施したわ。二人とも目覚めてくれるといいのだけど」

程なくして九尾の狐の耳がピクリと動く。藍が目覚めたようだ。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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