魔理沙「待てよ紫、あんたの最強の能力をもってしても不可能だというのか? また何か隠し玉でも用意してるんだろ? そうなんだろっ!?」
霊夢との付き合いも長い白黒の魔法使いが紫に食って掛かる。その迫力は少し遠くにいた俺でさえも圧倒される勢いであった。
魔理沙「そういうのはもういいんだよ! そのせいで藍も間違ったことをしてしまった。何か策があるんなら私達にも教えろよっ! まだ手段は残されてるんだろっ! なあっ、そうだと言ってくれよ……!!」
胸倉を掴み、紫に顔をうずめて涙ながらに訴えかけている。それでも紫の悲痛な表情は変わらない。
紫「他でもない霊夢のことよ? 私だって本気を出す。でも霊夢は戻ってこなかった」
不穏な空気に橙が心配そうな顔で俺を覗き込む。
紫「この子の記憶の中に霊夢は全く残っていなかったの。私の能力を使えばほんの少しでも残っていれば、復元は出来る。だけど……」
そんな橙に視線を移しながら何が起きたのかを説明している。そういえばゴーレムも「式神としての橙の記憶の残滓を利用して人格を呼び戻した」なんて方法を使っていた。
あの三下バクテリアンにも出来るくらいなのだから、紫にもそれくらいは可能なのだろう。
紫「霊夢の中に記憶は何一つ残っていなかった。ゼロだったのよ。あったのは壊れた外来人の記憶だけ。いくら私の『境界を操る程度の能力』でもゼロからは生み出せない」
もう手詰まりだと締めくくる紫。俺は何も言うことが出来なかった。
銀翼と妖怪寺Re:∀CT Xに続く……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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