目を凝らすと、そこには予想通り、青娥が勝ち誇ったような表情でこちらを見下ろしていたのだ。

青娥「これこそまさに漁夫の利、これこそまさに自業自得……ですわね。そこの九尾があらん限りの力を無差別に振るったことで、私は真実に辿り着けた。この『宇佐見蓮子』とかいう外来人こそが博麗の巫女その人だということが……ね」

その姿を見てギリと食いしばるのは魔理沙。同じく白蓮も顔を俯かせている。恐らくは宇佐見蓮子として匿われている霊夢を救出しようとしたのだろう。

魔理沙「ちくしょう、見失ったと思ったら……」

恐らくは藍が「外来人殺しの熱波」を永遠亭の上空で放ったのが原因だ。俺は最初、藍が無関係の外来人がいるにもかかわらずアレを発動させたと思っていた。

だが、実際は違ったのだ。藍は永遠亭で眠りにつく彼女が外来人ではなくて霊夢であることを知っていた。だからこそ躊躇なく無差別攻撃が出来たのだ。

貴方「なるほどな。だが、霊夢としての記憶は既に失われている。お前の助けにはならないぞ」
青娥「分かってますわ♪ 本当に役立たずのデクノボウだったとしても霊夢の体は色々と有効活用できますの♪ 進化した幻想郷の象徴として永遠にわたくしの旗印になってもらうとか……ね。さあ、そういうわけだからやっちゃいなさい、芳香!」

キョンシーを前に何の抵抗もできない少女。霊夢の肉体、その姿を青娥が支配する幻想郷のプロバガンダに利用するつもりだ。なんともおぞましい計画である。

橙「そんなことさせないもん! 藍様のかたきー!」
貴方「ダメだ橙! 今度来るのは外来人殺しのビームじゃない! 恐らくは……」

それを阻止せんと橙が回転しながら八雲亭に突っ込んでいく。俺の制止を振り切って。慌てるは俺と紫。今度は橙めがけて熱線が放たれた。

貴方「橙ー!」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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