このような事態、紫だったら身を挺して庇うかもしれない。俺もそうしていただろう。だが、ここに同じことを考えていたヤツがもう一人いた。
ゴーレム「ぐわあああああ!」
橙の耳の中に潜んでいたゴーレムであった。耳から飛び出ると急速的に元のサイズに戻りだし、そしてその大きな体で無謀な黒猫の盾となったのだ。
ゴーレム「ヒヒヒ、今の俺様……ちょっとカッコ良くなかった?」
橙の前で力なくダランと触手を垂らすゴーレムが力なく目で訴えかけてくる。いや、正しくは目のあった場所が……だ。今の攻撃でゴーレムは目玉を潰されていた。
貴方「……ああ、カッコ良かったよ。でも……死ななければもっとカッコ良かった」
ゴーレム「バカ言うんじゃ……ないぞ、銀翼の……末裔。バクテリアンは不滅……だ。死にはしない。ちょっと……寝ようかなって思っただけだ。橙ちゃんによろしく伝えといて……な」
それだけ言い残すとゴーレムはそのまま墜落していった。悲しいけれど、でも今はそれに浸っている場合ではない。橙を救出しよう。アイツが作ってくれた時間だ。
すぐさま俺は橙をリフレックスリングで確保すると白蓮の元にまで送り届ける。反対に今度は紫が結界に近づいて行った。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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