幻想郷そのものを破壊だって? 確かにあの九尾はとんでもなく強い。だからって一人でここら一帯を焦土にするなんてのはさすがに無理な話だ。

ゴーレム「よく言うよなァ! 『弱い犬ほどよく吠える』ってよォ? テメー一人で何が出来るってんだ?」

あの脈を打つような出血、かなり深い傷を負っているように見えるも気丈さがまるで崩れない。力だけでなくこういうところも強いってことか。

藍「紫様も霊夢も死んだ今、この幻想郷を覆う『博麗大結界』を管理できるのはこの私『八雲藍』だけだ。結界がなくなれば幻想郷は消え失せ、外界で忘れ去られた幻想の存在は消え失せる。お前のような侵略者どもも、貴様が蹂躙してきたこの大地も、そして幻想郷の妖怪も……な」

なっ!? 狂ってやがる。それじゃあ自爆みたいなものじゃないか。そんなことさせてたまるかっ! 幻想郷は我らバクテリアンが支配してゴーファー様にプレゼントするって決めてるんだ。世界そのものがなくなっては我らバクテリアンの悲願も永遠に達成されない。

ゴーレム「ぐ……」
藍「この私を傷つけたところで貴様らの運命は変わりはしないよ。ふはははは!」

ひとしきり高笑いをすると藍と名乗る女狐は竹林から離れていく。あれだけの負傷をしたし、あの橙とかいう黒猫もどこかに行ってしまったし、アレを探すという可能性もあるだろう。結局俺様が奴を圧倒した理由はよく分からないけど、助かったことには変わりない……。

それにしても藍の残した言葉が気になる。幻想郷を破壊する……。なるほど、それであの魔法使いとやり合っていたのか。

よし、決めたぞ。あの藍って野郎を倒すまでは幻想郷とやらに味方しよう。まったく、あの憎き超時空戦闘機の末裔と同じ選択をすることになるとはな……。

ところで、俺様にはもう一つ不可解なことがある。橙は藍の部下のようなのだが、俺様の洗脳が妙に上手くいってしまったということである。

普通は精神を乗っ取られるわけだから抵抗してくるはずだし、あんまり頭のいい奴はそう簡単には洗脳できない筈だ。だが、アイツの耳に触れたときはスンナリと精神がリンクしてしまったのだ。

考えられる理由はアイツの頭がよほど単純だったか、あるいは俺様と同じことを考えていて、洗脳の必要すらない状態だったかのどちらかだ。

ふと俺様は視線を感じてそちらを振り向く。そこにはさっきの赤い服の女の子が手招きしているのだ。

もしかしたら利用できるかもしれないぞ。俺様はあの子についていくことにした。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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