だが藍の方がはるかに上手だった。1機乗っ取られた混乱に乗じて、奴はさらに複数のデスを自らの配下としてしまったらしい。
俺一人ではどうにもならず、バクテリアン戦艦同士で潰し合いが始まってしまう。
ゴーレム「お前らー、落ちつけぇい! 敵はそっちじゃないだろうが!」
藍の命令一つで次々と放たれるレーザー。成す術もなくゴーレムが率いる方のデスが次々と撃破されていく。
藍「ああそうだ、一つ忘れていたな。コイツは式ではなくてただのガラクタだった。ならば、こんな使い方でいいな」
酷使させてボロボロになったデスを一か所にまとめ上げるとそのままブラスターキャノンコアに特攻させる。
ゴーレム「ブラスターキャノンコア! お前まで失うわけにはいかねぇ。相手は友軍機だが……撃てっ!」
だが、奴の放った渾身のレーザーは外れてしまい、逆にコア部分に多数のデスをぶつけられてしまう。コアは潰えて爆炎を上げながらその巨体は轟沈していく。
藍「鉄くずごときで私に傷などつけられない……のは当然として、そもそもお前は式の使い方もなっていないな。適材適所といってだな、クズにはクズの使い方があるのだよ」
墜落して大爆発した巨大戦艦を尻目に藍は凄みをきかせている。
ゴーレム「あわわわわ……。おい銀翼の末裔! オメーも俺様の子分だろうが! 何とかしてくれぇ!」
頭抱えてうずくまりガタガタと震えるあまりに頼りない「親分」に俺はため息を禁じ得ないが、俺も咄嗟には動けないでいた。
そんな状況下で、俺よりも速く動いた存在がいた。鴉天狗か? いや、はたては負傷中だ。そうではなく、俺達をここまで導いてきた黒猫によるものであった。
橙がまるで俺達を庇うように前に躍り出て藍と対峙し始めたのだ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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