藍は俺のことを侵略者の手先と認識している。今はこんなことでいがみ合っている場合ではないというのに!

永琳「私は○○が奥の部屋に押し入る前からサグメとお話ししてたし、ウドンゲからも霊夢が運び込まれたなんて話は聞いていないもの」

ううむ、月の都を小さい被害で救ったが、また捜査が振出しに戻ってしまった。俺は永琳に別れを告げ、出口へと向かう。

この辺りは入院患者のための部屋が並んでいるところのようだ。月に侵攻した首領蜂隊でも通り抜けたのか、至る所で戦闘の痕跡を残している。銃弾によって開けられた穴やそれを塞いだ跡がそこかしこに残されている。

ふと、俺は患者の看板に目が行った。そこに書かれていた名前に俺は胸騒ぎを覚える。

貴方「宇佐見蓮子……だって?」

蓮子といえば確かこの異変に巻き込まれて記憶を失った外来人の少女だったはずだ。あの時は白蓮さんに懐いていたがやはり病院に運び込まれていたのか。

俺は吸い寄せられるように部屋に入り込む。そこで眠りにつくのは見覚えのある顔であった。俺の推測は正しかったようで、そこには白蓮さんに懐いていた外来人の娘、その本人が眠りについていた。

永琳「ダメよ、勝手に入っちゃ。確かに○○と同じ外来人なのだけど、幻想入りするときに酷い怪我を負っているみたいなの。記憶も混乱しているようだし」

すぐに永琳に追い出されてしまったが、顔は確かに見た。何らかの襲撃を受けて蓮子は永遠亭から離れてしまったのだろう。それがシーマなのか首領蜂隊なのかまでは分からないが、月面戦争を未然に防いだために蓮子もここで眠りについているままということだろう。

一つ確かなのは霊夢に関する手掛かりがなくなり、振出しに戻ってしまったということだ。

こうなった以上、永遠亭にこれ以上用事はない。俺は豊姫率いる玉兎達に修理された銀翼に乗り込み、竹林を後にした。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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