浮遊する八雲亭と共に藍が撤退した後の妖怪の山……。

後には唖然とする天狗達が残るのみであった。彼女から告げられた「幻想郷は破壊する」という残酷な通告。そんなことになれば妖怪たちは生きていけない。ゆえに彼らがとるべき道は一つ。

鴉天狗A「あんなの八雲様についていくほかないじゃないか」
鴉天狗B「博麗大結界が壊れかけているんでしょう? これ以上ここにいたら私達も危険だわ」

誰もが新たな幻想郷に受け入れてもらうべく、あの空飛ぶ八雲亭を追いかけようとする。そんな同胞たちの動きに「待った」をかけたのは文であった。

文「皆さん、アレについていってはいけません。あの九尾が何をしてきたのか、皆さんは見ていなかったのですか?」

悲痛な面持ちのまま、文は気を失ったはたてを抱きながら訴えかける。隣にはずぶ濡れになった橙を介抱する椛の姿も見えた。衰弱した黒猫を横目に文は続ける。

文「かつての部下に容赦なく手を上げたんですよ? 知られたくない不都合な真実を隠蔽する為に、はたてさんまでこんな目に遭ってしまいました。紫さんの方は分かりませんが、霊夢さんを殺したのは他でもないアイツなんです!」

次の瞬間、地面から団子状の触手が飛び出てくる。先端の爪を地面に突き刺してよっこらしょと這い出てくるのはゴーレムのものだった。もしかしてもう復活したのか?

ゴーレム「ちくしょうめ、こんなにちっこくなっちまったよ!」

まるで手のひらに乗せられるのではないかというほど小さくなっていたゴーレムは相変わらずしわがれた喧しい声で悪態をついている。小さくなっても可愛くなるとは限らないらしい。

貴方「んな器用なことが出来るんだなぁ」
ゴーレム「あのままじゃ全滅だったんでな。どうにか完全にやられる前に地下に潜って元の肉体を再構築しようとしたらこの大きさになっちまったよ」

さすがはバクテリアンのしぶとさといったところか。しぶとさだけならバイド以上かもしれない。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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