青娥だけを行かせるわけにはいかない。俺も大佐と青娥を乗せたゴールデンディザスターを追うように八雲亭の結界にと接近する。

貴方「よく聞け藍! 今の永遠亭には外の世界から迷い込んだ外来人が入院している。ここで熱波を放ったら関係のない人、それも怪我人を巻き込むことになるぞ」

藍は青娥と違って外道に堕ちたわけではない。ただ、自らの正義を推し進めるにあたり、強硬策に出ているだけなのだ。ゆえに俺の一声に藍はたじろぐはずだ。そして俺の思惑通りに藍の目にわずかに迷いが見えた。

ロンゲーナー大佐「今こそ肉薄するとき。我が協力者、青娥よ、結界を破りその発生源を根絶するがよい!」

しまった、ゴールデンディザスターに先手を取られた。こうなれば青娥をリフレックスリングで捕まえて俺も内部に突っ込むしかない。

だが、事態は思わぬ方向へと進んでいく。たじろいでいた藍が再び笑みを浮かべると、結界が激しく輝き……そしてあの熱波が拡散していった。

貴方「なにぃぃぃぃ!?」

あの女狐、とうとう外道に堕ちたか! 関係のない外来人がいることが分かった上で藍はあの「無差別兵器」を使ったのだ。

文「嘘……!」
橙「藍……様……」

唖然とする幻想郷の住民達。だが、それ以上に大変だったのは俺達「侵略者」の方である。

いくら頑丈なゴールデンディザスターとはいえ、至近距離からの熱波はひとたまりもなく激しく炎上しているのだ。俺はあの金色の巨体の影に隠れてあまり影響は出なかったが、それでもこの場にこれ以上残っているのは危険だ。

燃える蜂からは悲痛な悲鳴が聞こえてくる。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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