(○○が炎の中力尽きた後……)

私は戦慄していた。いつだっておっとりと落ち着いている住職サマのあんな顔など誰が想像できただろうか?

藍の手によって銀翼「アールバイパー」ごと○○は炎に焼かれて葬られた。住職サマはこれ以上にないほどに怒りをこみ上げていたのだ。

白蓮「貴女は……約束を反故にしたのですよ? 紫さんと○○さんの間で結ばれた大切な約束を! 彼は命を懸けて紫さんに訴えかけたんです。幻想郷に住まわせてくれと」

自然と魔人経巻が住職サマの周囲に展開される。呪文はひとりでに詠唱され恐らくは彼女の身体能力を強化させているのだろう。

藍「こいつは侵略者だ。幻想郷をここまで滅茶苦茶にした元凶だぞ? そんな奴に情けなんていらない」

確かにアイツが幻想入りしてからは妙な異変が頻発してきた。何かしらの因果関係があると考えてもおかしくはないだろう。だが、アイツ自らが異変を起こしたことなんてあっただろうか? 私の知る限りそれはない。アイツはいつだって平穏を守る側だったはずだ。

白蓮「あの人は……そんな事しない! 確かに私も一度は疑いました。でも、それは間違いでした。○○さんとぶつかり合ったあの日、あの人のまっすぐな心に触れたから、だから確信できたんです」

そ、そうだ。私もこの異様な空気に圧するのではなく、聞きたいことを言わなくては。

魔理沙「コイツに任せられないってんなら霊夢を連れてきたらどうだ? 私だってここにいる。私が霊夢と組めば無敵だぜ?」

霊夢の名前を口にしたとたん、あの九尾の注意が私の方に向かった。

藍「霊夢は死んだんだ!」
魔理沙「嘘だね。霊夢は生きている。というか私達は霊夢を追いかけていたんだ」

ついさっきまで姿を確認していた、そのことを得意げに告げると藍は傍目から見てもわかるくらいに狼狽えた。それでも咳払いをして落ち着きを取り戻すととんでもないことを言い出す。

藍「いいや、霊夢は死んだんだ。私が一番わかっている。何故なら、他でもない私が……博麗の巫女を殺したのだから」

どういう……ことだ? コイツ正気なのか!? 全身の毛が一気に逆立つ感覚に襲われた。


銀翼と妖怪寺Re:∀CT VIIIに続く……

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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