(その頃、迷いの竹林。永遠亭近くでは……)

迷いの竹林で最初に攻勢に出たのは首領蜂隊だ。機動力のある戦闘機群が空飛ぶ八雲亭にショットやミサイルをお見舞いする。やはりあの結界は強力なもののようで、この程度の火力ではビクともしない。

結界がわずかに白く光り始めた気がした。

貴方「来るぞっ、備えろ大佐っ! 外来人殺しの熱波だ!」

それは八雲亭を中心に一瞬で拡散した。光る結界に群がる有象無象の蜂どもが成す術もなく落とされていく。やはり首領蜂隊でもあの熱波の影響は避けられないのか。

藍「来たな侵略者どもめ。だが、この新たな幻想郷、その核たる我が家をやらせはしない!」

結界の淵で両袖に手を収めて一人直立するのは八雲藍。その姿を見て首領蜂隊の大型艦と共に躍り出るのは橙であった。

橙「こんなの間違ってるよ! 確かに外の世界からやってきた悪い人はいるけれど、○○もゴーレムのおじちゃんも悪くない! そんな人まで一掃するというのなら、藍様……私は最後まで抵抗する!」

今も厳しい表情を崩さない藍。橙相手にもこの態度ということは本当に覚悟を決めているということだろう。

藍「とっ捕まえて新しく式を付け直してやる! それが橙の為でもあるんだから」
ゴーレム「ヒヒヒ、躊躇なんかするんじゃねぇぜ橙ちゃん! 要は『娘が言うこと聞かないから無理やり従わせる』って言ってるんだ! さあ自分の気持ちをぶちまけろっ!」

愛らしい黒猫の少女から時折聞こえるのはしわがれたバクテリアンの声。藍に凄まれて怯んだところをああやってフォローしている。橙は耳の中からの叱咤激励を受け、揺るぎかけた決意を再び固めた。

そんな中、再び八雲亭を覆うバリアが白く輝き始める。

貴方「来るぞっ! またあの熱波だ!」

一瞬の間を置いて、外来人殺しの熱波が再び放たれたのだ。突撃していった首領蜂隊が次々と蒸発する中、橙は一直線に藍に立ち向かっていった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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