炎に包まれたアールバイパーの中で意識を失った俺はいつの間にか秘神の世界に迷い込み、そこで試練を受けたことによって幻想郷に戻ることが出来た。

だが俺にはわかっていた。ただ戻っただけではないということを。

白蓮「その姿はっ……!」

銀翼は紫色のバリアを身に纏っていた。紫色から金色に燐光を放つフォースフィールドを。

白蓮「バジュラモード……?」

いいや違う。これはそんな不安定な存在ではない。フォースフィールドの更に外側には魔人経巻を彷彿させる光の模様がうっすらと浮かび上がっている。呼び出したネメシスとコンパクの纏っているオレンジ色のオーラの形にも変化が見られていた。

藍「蓮の蕾が……花開いている!?」

俺は確信した。この姿こそが幻想郷を守護する究極の銀翼の姿。俺の覚悟が金剛杵(バジュラ)となり、力を与えてくれたのだ。

貴方「バジュラモードでは到達できなかった銀翼の完成形、その名も……『バジュラバイパー』だ!」

藍の野望を阻止するべく再び対峙する。

藍「炎の中で生まれ変わるとは不死鳥気取りか、このバケモノめ!」
貴方「ああ、確かにバケモノだ。バジュラバイパーはお前の言うところの『侵略者』の力だけでも、幻想郷の力だけでも生まれえなかった存在だからな」

どこからともなく貫くようなレーザーが新たな銀翼を貫く。先程アールバイパーを屠った「外来人殺しの熱線」といったところだろう。だが、フォースフィールドのおかげか、それともバジュラバイパーの特性か、まるで通用していないのだ。

貴方「言った筈だ。俺は幻想郷を受け入れた。幻想郷は俺を受け入れた。外の世界と幻想郷の力を合わせた今の俺にそんなレーザーなど通用しない!」

不利と見たか、藍は逃げ出そうとする。ハンターで追撃をかけようとするがあれでは見事な九尾に防御されて満足にダメージを与えられない。

だが、俺は確信していた。バジュラバイパーとして俺の銀翼が進化するとき、煌めいた雷光の如く。この状況を覆す一手を俺は手にしていると!



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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