追撃をかけるべくリップルを連射していくが、当の亡霊少女は手慣れたような優雅な動きでこれらを回避していく。だが、あれは確実に逃げて防戦に回っている証拠だ。

ここは強気に出て追いかけつつ攻撃を当てる!

ふと、幽々子が一際大きな桜の木の前を陣取った。なるほど、奥の手を隠し持っていたということか。ああ、例によって俺はまたも罠にかかってしまったらしい。白玉楼は俺にとってはアウェーだが、幽々子にとってはホームグラウンドだ。地の利が幽々子に味方するのは少し考えれば簡単にわかることだというのに……。

幽々子「かかったわね。綺麗で見事な桜の木でしょう? この桜の木は『西行妖』。この妖怪桜の力を借りればずっと強力な弾幕をお見舞いできるのよ~♪」

確かに見事な桜ではあったが、まさかそんな禍々しそうな力を持っているとは……。幽々子の周囲に無数の蝶々が集まる。西行妖はわずかに黒ずみ、それとは対照的に眩い光を放つ幽々子。こ、これはハッタリでもなんでもないぞ……。アールバイパーの操縦桿をしっかりと握りしめ、俺は来る強力な攻撃に備える。

幽々子「桜符『完全なる墨染の桜 -亡我-』」

あまりにかすかな声、スペルカードの宣言は彼女の儚げな印象も相まって非常に小さく聞こえた。だが、実際に放たれた弾幕は決して弱弱しくはない。開幕いきなり迫って来た大弾を避けると再び扇子型のオーラを展開する幽々子と対峙する俺。

それを過ぎるとばら撒かれる桜の花びら、こちらを狙う蝶の複合攻撃を受ける。どうやらあの西行妖の力も相まってそれは美しく、そして非常に殺人的でもあった。こうなれば自動で狙いをつけてくれて、なおかつ一番パワフルなスペルで対抗するしかない。俺は静かにネメシス人形へ過剰なエネルギーを送り込む。アールバイパーの隠し玉「オプションシュート」を放つ為に。

幽々子「やっぱり……。○○君ってばまだ力を隠し持っていたのね。さあ、私に見せて頂戴な」

なんと……。こちらの攻撃を読まれている……! だが、ネメシス人形は暴走寸前だ。もはやこの攻撃を止めることは出来ない。こうなったらイチかバチか……、喰らわせる!

貴方「操術『オプションシュート』!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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