レプリカ宝塔の光が映し出す姿は寅丸星のものであった。その表情からかなり焦っている様子がうかがえる。

星「○○さんっ! 人里で辻斬りが現れたって大騒ぎになっています! 逃げ遅れた妖怪や人間達が何人も負傷しているようです。自警団が姿をくらませた辻斬りを追っているようですが難航している様子。○○さんもアールバイパーで支援を!!」

通信を一緒に聞いていた幽々子の表情が固まる。顔色も青白くなっておりワナワナと唇を震わせている。辻斬りに心当たりでもあるのか?

幽々子「そんな……まさか……! 妖夢、妖夢なのっ!?」

異変解決に向かった筈が人里で辻斬り? だが、その後星の口から告げられる辻斬りの特徴などから確かに辻斬りの正体が妖夢であるという線が濃厚だ。

幽々子「あの子は昔っから情緒不安定になることが稀にあるの。今は半霊がいないからより不安定になっている筈! ○○君、私からもお願いするわ。あの子を、妖夢を止めてあげて!!」

異変解決の為に出ていった、その後瀕死の半霊が落ちてきた等から異変の犯人に倒されて捕らえられているとばかり思っていたが、違うらしい。でも何故見境もなく人斬りを? そして半霊だけがこちらに来た理由は?

とりあえず考えていても仕方がない。急いだ方がいいだろう。妖夢とやらのもう一つの体である半霊が近くに向かえば何か変化が起きるかもしれない。半霊を速やかに人里に向かわせることが出来るのは幽々子でも白蓮でもない、紛れもなく俺なのだから。

俺は西行妖の根元に不時着させていたアールバイパーを起動させ、最高速度で人里を目指した。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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