太陽も傾き始め周囲にオレンジ色の光をふりまき始める頃、アールバイパーは人里の入口に到着。その入り口では何人かが集まっているようだ。
一人は慧音先生であることがすぐに分かった。そして屈強な男達が数人。恐らく彼らが人里の自警団なる集団だろう。
自警団A「ヒッ! 鳥の妖怪っ!?」
自警団の一人がアールバイパーを一目見てこの反応。まったく……、いつになったら正しい名前で呼んでくれるのやら……。
貴方「だから『変な鳥の妖怪』じゃなくて超時空戦闘機『アールバイパー』ですっ!」
自警団A「いや、別に『変な』とは一言も言っていないのだが……」
真っ当な突っ込みを受けながらいつもの挨拶終了。うん、確かに「変な」とは言っていなかった。反省反省……。
慧音「安心してくれ。こいつは命蓮寺の新入りだし、無闇に危害は加えないさ。それに中身は人間だからな」
ざわめく自警団達にアールバイパーに危険がない事を説明する先生。ナイスフォローだぜ。
慧音「さて○○、これから手分けして人里に潜伏している辻斬りを探す。相手はかなりのやり手のようなので、助っ人に来て貰ったんだ。一人は白蓮。彼女は今、里の人間達の避難を手助けしているところだ。もちろん○○のことも強力な助っ人として頼っているぞ。そして助っ人はもう一人いる筈なんだが、遅いな……。他の自警団の皆はもう来ているというのに」
助っ人とはこの自警団の皆さんのことなのだろうか? 確かに皆見るからに強そうな体形をしているが、特殊な能力を持っているようには見えない。あえて言うなら自分の住処を何としても守り通すという強い決意が彼らの特別な力になっているところだろうか。
慧音「ん? この男たちが気になるのかい? 普段人里を警備している自警団の方だよ。普段は彼らが里をパトロールして人や妖怪のトラブルが起きないように目を見張っているんだ。普段は人里にはいないのだが、彼等を束ねるリーダーがいるんだ。そいつがもう一人の助っ人であり、私の友人でもあるのだが……」
先生がポツリとぼやいた矢先、山吹色の空の中、一際真っ赤に光る影を見た気がした。それが一際キラリと強く輝いたかと思うと、今度は甲高い鳥の雄たけびのような音が周囲に鳴り響く。それと同時に俺の目の前数メートルに激しい衝撃が走った。風圧に巻き上げられた砂埃が舞っている。
あまりに突飛な現象のラッシュに俺は呆然と立ち尽くしていた。そしてモウモウと立ち込める煙の中、人の姿がボンヤリと見えていた。
???「わりぃわりぃ……。遅れちまったよ」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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