一際豪華なスペルカードを指に挟み空を切る。青白い炎「フォースフィールド」を纏いつつ、アールバイパーの何倍もの大きさの青い刃を形成する。そしてレーザーや弾幕を切り刻んでいく。
こちらを迎撃せんと、永琳も速弾を連射して応戦してくる。左右にそれをかわし、十分に接近するとその刃で斬りつける。やはり接近戦は不得手のようだ。斬撃を防ぎきれずに何度も吹き飛ばされている。そして動けなくなったところを見計らい、2本の剣を前方に突き出した。
貴方「これで終わりにしよう!」
錐揉み回転させつつ、その剣を永琳に突き立てる。そして貫通。背後では執拗な斬撃とトドメの突撃を喰らい爆発四散する永琳……。異変の首謀者を下したのだ。これで終わった、何もかもが……。
緊張の糸が切れ、フウと一息。額の汗をぬぐい暴れる鼓動を鎮めるべく深呼吸をする。
永琳「終わり? あの程度で終わったつもり?」
しない筈の声がする。ゾクリと背筋を凍らせ、背後を見ると……。剣に貫かれた筈の体は何事もなかったかのように元に戻っていたのだ。
永琳「まさか人間相手に蓬莱の薬の効果を使う羽目になるとはね……」
こ、こいつも蓬莱人なのか!? これでは倒しても倒しても復活してしまうではないか! そんなバケモノじみた永琳とバクテリアンが手を組もうものなら恐ろしいことになる事は火を見るよりも明らかであった。
永琳「そちらが妖(あやかし)と手を組むのならば、私も外界の叡智を身に纏うわ!」
彼女の背後が不気味に暗く赤い光を灯す。そして亜空間からワイヤーフレーム上に展開される鋼鉄のアーム。月人の両手には青く澄み渡ったコアが2つ。それらが全て形成されると、ガシャーンと派手な音を立て、アームが閉じた。どうやらアームは攻撃を防御する装甲であると同時に大口径のレーザー砲でもあるようだ。
3つのコアを持ち、こちらを挟み込むように極太レーザーを撃つ巨大戦艦。こ、この形状はまさか……!
銀翼と妖怪寺SSIX後編に続く……
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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