煙が晴れる。そこには変わり果てたてゐの姿があるはずであった。だが、ボロボロになっているのはてゐではなく、輝夜だったのだ。妖怪兎を庇うように両手を広げ、バニシングコアからのミサイルを全て受けきったようなのだ。

輝夜「侵略者っ! 月人を……蓬莱人をっ! ……輝夜姫をナメるんじゃないわよっ!!」

威勢良く吼える姫。確かに服はボロボロになってはいたものの、特に致命傷を受けたようには見えずその眼光をバクテリアンの戦艦に向けている。……って、コイツも蓬莱人だったのかよ!

未だ唖然としつつその光景を傍観していた俺。輝夜に庇われたてゐがゆっくりと起き上がる。

てゐ「姫……。あんな酷いことをした私を庇って……」
輝夜「部下一人守れないようでは、人の上に立つ者として失格よ。それにあんな攻撃、妹紅の弾幕に比べればヌルいヌルい」

差し出された輝夜の手を取り、ゆっくりと立ち上がる地上の兎。彼女を見る優しいまなざしは、振り向いた瞬間……つまりバニシングコアに向いた瞬間、鋭いものへと変化した。

輝夜「悪いのはあそこにいるバクテリアン軍よ。永琳を、てゐをたぶらかした侵略者、あいつが全ての元凶。さあ○○、ボケっとしてないで鈴仙も助けるわよ!」

そうだった。一人蚊帳の外で呆然としている場合ではない。奴はまた赤いライトを縦横無尽に走らせてミサイル弾幕を広げている所だった。

貴方「どんなものでもいい。弾幕を張ってミサイルを撃ち落としてくれ。俺が奴のコアを……鈴仙を救いだす!」

今もデタラメな軌道を描くミサイルを撃ち落としながら二人に援護を要請する。

てゐ「やってやるウサ! てゐちゃんの『のーみそ』弄ったツケを返してやるウサね!」

輝夜「お姫様に指図するなんて大それた男……。でもいいわ、丁度私も同じことを考えていたもの」

了承を得た俺は一気に前方に躍り出る。外敵の接近に気がついたのか、バニシングコアが俺を黄色いスポットライトで照らした。

貴方「今だっ! ありったけの弾幕をぶつけてくれっ!!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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