最初にけしかけてきたのは妖夢と幽々子さん、つまり永琳の手に落ちてしまったという冥界の住民チームの2人であった。だが、夜空の星々の光がこの異常事態のタネを煌々(こうこう)と照らしていた。
貴方「何かと思えば
パラサイトコア
じゃないか」
パラサイトコア。本体から生えた機械の触手で標的を突き刺すことで、それを操るという能力を持ったバクテリアン軍の戦艦である。白蓮が対峙していた時は真っ暗闇でこの二人にしかスポットライトが当たっていなかったために操り主の存在に気が付かなかったのだろう。
すぐに永琳を倒したいところだが、この二人をまず救出しないと何をされるかわかったもんではない。人盾、人質、生贄……。ちょっと思索しただけでこれだけの陰惨な手段が思い浮かんだ。うむ、まずは彼女たちを助けよう。
ならば話は簡単。パラサイトコアを破壊してしまえばこの二人は解放される。
妖夢達を傷つけるわけにもいかないし、俺はその触手の懐目指してアールバイパーを発進させた。一気に懐に潜り込まれた奴は慌てて触手を動かし俺を排除させようと妖夢を操る。
貴方「リフレックスリング!」
先程のバニシングコア同様、一度に多くの遮蔽版にダメージを与えるべく、このヨーヨー状に動くリングをめり込ませる。ガリガリと遮蔽版の削れる音。そして悲鳴……悲鳴?
白蓮「○○さんっ、後ろ!」
反射的にアールバイパーの高度を下げ、少し引く。光を失った瞳で妖夢がその楼観剣をギラつかせていた。あと少し反応が遅れていたらアールバイパーが、下手したら俺までもが真っ二つになっていただろう。
もちろん妖夢は攻撃の手を緩めない。仕損じたと認識すると異常なほど首を回転させ、こちらを凝視、再び楼観剣を振り上げて突っ込んできた。攻撃を当てるまでやめるつもりはないらしい。
俺は無意識にスペルカード「銀星『レイディアント・スターソード』」を手にしていた。喉の奥までこのカード名が出かかったが、途中でハッとなり声を飲み込んだ。こんな場所でスペルカードを発動して大ぶりの剣なんて振り回したら妖夢も幽々子さんも無事では済まないだろう。再び回避を試みた。
……危ういところで刃がかすめる。しかしその直後、断末魔なのではないかと見紛うほどの金切り声が響く。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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